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水分と腎臓機能について知りましょう。

実は、「肝腎要」といった言葉もあるように、腎臓が人体にとってとっても重要な役割をしているのです。 今年の夏は特に、雨が多くじとじとした陽気ですね。

そろそろ9月に入りますが、まだまだ、暑さとじめじめで残暑に苦しめられそうですが
皆さん、水分摂取はしっかりされていますか?

猛暑の中の外出や夜間は大量の汗をかくので、熱中症予防のためにも、いつもよりも水分を多めに必要ですね。

 腎臓は、
休むことなく体の中の水分量を調節して脱水症を防ぎ、
老廃物を排出し、
塩分(ナトリウム)やカリウム、リン、カルシウムなどの電解質バランスを調節してくれます。
体液のpHバランスを調節し、
赤血球をつくるホルモンや血圧をコントロールするホルモンを分泌する役割や、
骨の維持に不可欠なビタミンDを活性化する役割もあります。

腎臓の中の「糸球体」と呼ばれる毛細血管が1日にろ過する血液の量は、144リットル
なんと!! 2リットルのペットボトルの72本分にも相当するんです。


腎臓機能を知ろう
腎臓に送られた血液は、毛細血管の塊である糸球体でろ過され、老廃物は尿と一緒に排出される。体に必要な水分や赤血球、たんぱく質、アミノ酸などは血液と一緒に体内に戻る(木村健二郎著『専門医が教える慢性腎臓病でも長生きする方法』(幻冬舎)を参考に作成)


 そんな働き者の腎臓ですが、普段は存在を主張することもなく、とても地味な存在。自分の腎機能の数値を把握している人は少ないかもしれません。 しかし、腎臓に異常が生じて放置すると、深刻な状態にもなりかねません。

1.なぜ、腎臓の異常を放置すると怖いのか?
 ■腎機能の低下は、生命の危機にもいたり、症状が出てからでは遅いのです。 
腎機能が低下すると、尿中の老廃物が、血液中に残り体内にたまり、食欲低下吐き気、だるさ、頭痛などが起きます。
電解質のバランスの崩れ、ナトリウム過剰による体液量増加の浮腫み血圧上昇、カリウム濃度上昇による脱力・不整脈、赤血球不足による貧血、ビタミンD不活性化による骨の脆弱化

最終的に、末期腎不全となり、人工血液透析や腎移植を受けなければ生命を維持できない状態にまで陥ります。
 腎臓が傷ついたり、働きが低下したりする「慢性腎臓病(CKD)」の患者数は約1300万人にも上るといわれています。透析患者も32万人を超え、この40年間でなんと25倍に増加しています。

 慢性腎臓病は「毛細血管の病気」なので、高血圧や肥満、脂質代謝異常(高コレステロールや高中性脂肪)、糖尿病など、血管をもろくしたり硬くしたりする生活習慣病を併せ持つ人が多く、これらの合併症として、
心血管疾患(脳卒中、狭心症、心筋梗塞など)で亡くなる人も多いのも特徴
です。

 さらに怖いのは、上記のような自覚症状が現れるのは、腎臓の異常が深刻になってからだということです。
 かなり腎臓の状態が悪化しても、自覚症状が現れないことは珍しくありません。
なんだか体調がすぐれないといって受診したら、既に末期腎不全になっていて、その日から透析療法が必要になる人もいるのです。

2.「いきなり透析」といった状況になる前に、定期検診で何を確認したらよいのか? 
■「尿たんぱく」と「クレアチニン」は必ずチェックしましょう!  

慢性腎臓病は、
おもに「腎臓の傷害(血液のフィルターの役割を果たす糸球体が傷ついている)」と
働きの低下(糸球体のろ過量が低下している)」です。 
このうち、糸球体が傷ついているかどうかが分かるのが、尿検査の「尿たんぱく」の項目。これが陽性(+)になるということは、糸球体が傷ついた結果、尿の中に本来漏れ出してはいけないたんぱくが漏れ出していることを意味します。
 尿たんぱくは陽性の度合いが大きいほど、腎臓の傷害の程度が大きいことが疑われ、その後の17 年間に透析導入となる割合は、(3+)以上の人で16%、(2+)の人で約7%という報告もあります。それと同時に、心筋梗塞や脳卒中を発症するリスクも高まります。尿たんぱく陽性の状態が3カ月間続けば、慢性腎臓病と診断されます。

 一方、腎臓の働きの低下は、血液検査の血清クレアチニンの値が上昇することで分かります。
 クレアチニンは、筋肉でつくられる体内老廃物の1つです。腎臓でのろ過量が低下すると、血液中のクレアチニン濃度が上がります。
 慢性腎臓病の診断では、この血清クレアチニンの値を特定の計算式に当てはめ、「推算糸球体ろ過量(eGFR)」という値を求めます。腎機能が正常の場合、eGFRは100(mL/分/1.73m2)になります。eGFRが60(mL/分/1.73m2)未満の場合、腎機能が正常の60%未満に落ちていることを意味します。その状態が3カ月以上続けば、やはり慢性腎臓病と診断されます。
 日本慢性腎臓病対策協議会のホームページなどでは、血清クレアチニン値と年齢、性別を入力すればeGFRを自動的に算出できる機能があるので、クレアチニンの値が分かったら、自分のeGFRを求めてみましょう。もし60を切っていたら、それは危険信号です。

3.どうしたら、改善できるのか? 
■腎機能の検査値を理解して、深刻な事態に陥る前に、自分の努力で腎臓の状態を改善する。
 何が原因で腎臓の検査値が上がっているのか確認しましょう。生活習慣病が原因となっているものは、それらをしっかり治せば悪化が抑えられる、あるいは良くなる可能性もあります。一度傷ついた糸球体を治すことは難しいのですが、そこから漏れ出すたんぱくの量は減らすことはできます。 腎臓に負担をかけすぎない生活を心がけましょう。
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